ゲホゲホ!
今年の授業が終わって気が抜けたのか、金曜日に出かけた雑踏の横浜駅で風邪の菌をもらってきたのか、昨日から鼻がぐずぐず、ゲホゲホしている(涙)。読むべき本をさしおいて、『珊瑚と雪』(梨木香歩)、『旅屋おかえり』(原田マハ)を読んだ。体調の優れないときにはこのぐらい軽い本でないと。
『珊瑚と雪』では梨木さんの日本語と物語の作り方が変わったような印象を受けた。リアリティが希薄なところもいつもと違うようだ。最近読み直した『家守奇譚』などのように、彼女の物語は細部のリアリティを積みあげていって、その上で不思議を持ちこむという技を使っていることが多いが、この作品は、設定のリアリズムにはあまりこだわっていないように思われた。ひたすら「物語」を伝えたいという意識が、物語の流れに拍車をかける。その分だけ読みやすいが、読ませながら考えさせるという力は、いつのも作品よりも弱いように思われた。
『旅屋おかえり』は、期待度と経済的投資度が大きすぎたために、本来の評価ができないと思う。図書館では98人待ちだったので、つい、品川の★まざわ書店で見つけてしまったのだ。よって、★ふたつ半。
『珊瑚と雪』では梨木さんの日本語と物語の作り方が変わったような印象を受けた。リアリティが希薄なところもいつもと違うようだ。最近読み直した『家守奇譚』などのように、彼女の物語は細部のリアリティを積みあげていって、その上で不思議を持ちこむという技を使っていることが多いが、この作品は、設定のリアリズムにはあまりこだわっていないように思われた。ひたすら「物語」を伝えたいという意識が、物語の流れに拍車をかける。その分だけ読みやすいが、読ませながら考えさせるという力は、いつのも作品よりも弱いように思われた。
『旅屋おかえり』は、期待度と経済的投資度が大きすぎたために、本来の評価ができないと思う。図書館では98人待ちだったので、つい、品川の★まざわ書店で見つけてしまったのだ。よって、★ふたつ半。