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The Discovery の発見!

毎年この時期になると「子どもの文学」に関わる授業では、「サンタクロース」を取りあげる。サンタクロースはキリスト教の聖人伝説やキリスト教布教以前の伝承の存在を原型にアメリカで完成されたこと。また、サンタクロースの存在やその到来は、キリスト教との関わりはあるけれど、キリスト教の行事ではないことを伝える(あるカトリック教会ではサンタクロースが処刑されたこともあった!)。ツリーの存在にもその根底には樹木信仰が見える。

かつて、北海道(旭川)で開催された「サンタサミット」には、世界中から、10人のサンタクロースがやってきたと聞いているが、このことをふまえると、11人目には、秋田の「なまはげ」を加えてもよいだろうし、「笠地蔵」のお話は、日本のサンタクロース話であるとも捉えることができるのではないかというような話もする。

そして、"A Visit from St. Nicholas"、"Is There a Santa Claus?"、"The Polar Express"などを読んで、時間があるときは、映画版のThe Polar Expressを鑑賞し、「サンタクロースを信じる心」とはどのようなものかについても考えることにしている。

さて今年は、ノーマン・ロックウェルがSaturday Evening Post 誌の表紙を飾ったサンタクロースの絵も見てもらった。彼のイラストレーションには「物語」が感じられて私は好きだ。ロックウェルのサンタクロースも時代を経るごとにずいぶん変化している。初期の頃は、北極地方に暮らすサンタクロースが描かれていたが、その後、人間がサンタクロースに扮している思わせるような絵もある。"Santa on a Train"(1940) や"The Discovery"(1956 :"Bottom Drawer" とするのもある)である。

映画には、その"The Discovery" を表紙にした雑誌が効果的に登場する。主人公の少年が「サンタクロースの存在に懐疑感を持っている」ことを示す場面である(ここは、原作の絵本と正反対である)。ところが、映画のノベライズ版で確認すると、設定は1955年、少年の家はミシガン州グランラッピッズとなっている。これを知ったとき、私は「ありえなーい!」と叫んでいた。なぜって、ロックウェルの"The Discovery"を表紙にした Saturday Evening Post は1956年12月29日号だからだ。

こんな単純なミスを関係者がするだろうか? まさかと思う。ということは何か意図があるのでは。むしろ意図的に時代をずらしたことで、「ありえないこと」を強調しているのであろうか。いろいろ考えているが、これといった決め手はない。

"The Discovery"("Bottom Drawer")とは、箪笥のいちばん下の引きだしにサンタクロースの衣装を一式を見つけてびっくりしている少年が描かれているあの絵である。

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サンタクロース

つい最近,サンタクロースは,古代ゲルマン信仰の風習をキリスト教に都合のいいように変えたもので・・というのを高橋義人著「グリム童話の世界」という新書で読んだところでした。なまはげとも似ていると,その本にも書いてありました。
昔話の世界も,知れば知るほど奥が深い物だなと思います。こちらでいろいろと勉強させていただいてます。

No title

natumeさま:コメントありがとうございます。『グリム童話の世界』はおもしろい本ですね。久しぶりに読み返してしまいました。

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