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読書記録

ひかわ玲子<アーサー王宮廷物語全3巻>『キャメロットの鷹』『聖杯の王』『最後の戦い』を立て続けに読む。期待していなかったぶんだけ、おもしろさも物語のよろこびも堪能した。

『薤露行』は別格として、日本人作家の<アーサー王伝説>の小説化(物語化)の存在はしらなかった。漱石は、サー・ランスロットとグィネビア妃を「車夫と車夫の情婦」にしか見えないから、そこだけでも書き直す価値があると書いているが(『薤露行』前書き)、「北の方なる試合にも參り合せず。亂れたるは額にかかる髪のみならじ」切なげに訴える「ギニヸア」がどう変わったのかしかと確認することができないのが情けない。ひかわ玲子の<アーサー王物語>は、グィネビア妃付きの侍女を視点人物に持ってきたところが新鮮で、その少女(メイウィル)の感覚を通してランスロットとグィネビアの恋愛が語られるため、原作を読んだときの唐突さが和らげられ、説得力もでてきた。

有川浩の『阪急電車』が知人からまわってきて、これも一気に読了した。描かれているのは恋愛だけではないが、いくつかの恋愛が並列的に語られることで、それぞれが相対化されている。そのことが読者に示されるだけでなく、登場人物にも影響されてゆく仕掛けだ。その流れで、『シアター』『シアター2』もむさぼるように読んだ。結果的には、弟の劇団の再建に乗りだしてゆく司が、自分と父との関係に折りあいをつけてゆく流れになるのだなとわかる。そのわかりやすさを物足りないとするカストマー・レビューも読んだが、そのわかりやすさ故に、文芸批評のテキストにも使えそうだなと、教師根性が出てきてしまう。有川熱が発生し、<図書館戦争>シリーズの別巻を注文してしまった。

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お誕生日、おめでとうございます。

ブログに書かれている作品、いつも参考にしています。
有川浩さんの作品、確かに読みやすいです。
私は、なぜか、新井素子の初期作品を思い出します。
図書館司書の勉強をしていた頃、丁度、『図書館戦争』発売されたばかりで、いっしょに勉強している方々の中で話題でした。
 有川さんは、郷土作家さんでもあり、若い方に図書館を知ってもらえるきっかけになるのではと図書館で購入しました。今や若い方だけでなく、こんな人気作家さんになるとは・・・。
 

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