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通勤途中の読書

品川に到着するまでに読むべき資料を読んでしまったので、こんな事なら重くても The Makioka Sisters を持ってくればよかったと後悔しつつ、駅構内にある書店で平積みになっていた『手紙』(東野圭吾)を購入した。木曜日は先が長いので、本がなくては辛い。それにしても一気に没入し、通勤の行き帰り+αで読了した。井上夢人による「解説」が秀逸。

直貴は、最後に寺尾と再会できてよかった。帯には「日本人が涙した大ベストセラー」という惹句が踊っているが、「泣ける」とか「感動的」とか「○○が絶賛」とかいう言葉がそこかしこに跳んでいることに気がつく。安易に泣かないように、感動しないように自分を戒めなくてはと思う。

授業中にあるブログ記事を紹介した(言葉を再び獲得した教師のエピソード)が、声に出してはじめて、その文章の非論理性や間違いに気づく。声に出して読むことはとても大切である。黙読していると、自分で補ったり、訂正したりを無意識にしているのだろう。

また、「声に出して読む」と読む側の理解度も伝わってしまうから怖い。「気位」を「キイ」、「未亡人」を「ミボウニン」、「興ずる」を「コウずる」と読む学生がいた(ここ数週間の出来事である)。「活字離れ」ではなく、「言葉離れ」が著しい。「読めない」事だけではなく、言葉への関心すら失っているのである。



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『手紙』

毎日新聞の日曜版に連載されていた時に、
ほぼ読み通しました。
いまひとつ分からなかった・・と言うべきか、
いわゆる涙するような箇所は見つからなかった
ような記憶があります。


Re: 『手紙』

『手紙』、作品としてはよくできていると思います。テーマがはっきりして、メッセージ性の強いことが読みやすさにも繋がっていると思います。なるほど「新聞連載」だったのね。納得です。作者の分身にも見える平野社長の言葉に反発したり、反芻することで主人公が成熟する(あるいは新しい価値観を苦しみながら獲得する)というのは、犯罪者の家族を扱ったテーマはちょっとキツかもしれないですが、児童文学的にも感じました。

「泣ける」「感動する」と作品を括るのは、小説や作品を貶めているように思います。「泣ける目的」で本を読むのは、読書行為そのものがエンタテイメント化しているようです。「カタルシス」のみを求める読書は、本来の「読書行為」なのか気になる所です。

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