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斎藤惇夫『哲夫の春休み』を読む

ようやくリクエストの順番が回ってきて、『哲夫の春休み』(岩波書店)を手に取った。中学入学を控えた哲夫少年が父親の故郷長岡を訪ねる旅の中で不思議な体験をする(子どもの時の父や父の祖母にであったりする、少年が過去の一場面と交錯する)作品。

先行作品のテクストがそこここにちりばめられ、また斎藤惇夫の饒舌体が駆使された物語テクストが読者を不思議空間に引っぱってゆくが、それ故の冗漫さが読者を選んでしまうかもしれない。「自分の過去を見つけることで今の自分を意味づける」というのが作品の狙いだろうが、子どもの哲夫やみどりは自分の父親や母親の過去に出会い、よりそうことで自分を見つけるという構図になっている。この作品は斎藤惇夫による『トムは真夜中の庭で』のオマージュとも読める。

作品の成立には、彼自身の息子さんの夭逝があったという。痛い体験。

先週は、「サンライズ出雲号」に乗って島根に出かけてきた。全くの観光であったつもりが、当地では先進的な活動をしている学校図書館を見学したり、学校図書館関係者と懇談したり充実した時を過ごした。また、大田(おおだ)市の市会議員であるIさんの案内で、夫が小学校時代(ほぼ3年間)を過ごした場所にも連れて行っていただいた。感謝。

島根県は「子ども読書県」構想もち、すべての学校に専任の学校司書の配置をめざしている。そして、その成果は着々と上がっているようだ。ただ一人、ただ一つの学校だけの業績ではなく、行政が関わることの重要性を感じる。しかし、行政の意思の裏には、すぐれた学校図書館の存在があったに違いないだろうが。

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