スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

中学校でお話会

中学校の図書主任(司書教諭)の先生から、子どもたちにお話しを聞かせて欲しいと依頼され、昨日、Kさんと出かけてきた。この地域では、小学校の図書館も開かずの図書館であるが、中学校も変わりはなく(図書館に入ると独特のかび臭さを感じる。授業で図書館を使うこともあるが、貸出は昼休みのみ。雨の日の放課後は、運動部の練習場にもなるらしい)。先生曰く「子どもたちは本を読まないので、何とかしたい」そうだ。

今年は「国民読書年」で、教育委員会から何か「イベント」をするように通達があったらしい。そこで、10月にある「文化発表会」で、一般の子どもたちに「お話会」を開催したいとの依頼を受けたのである。昨日は、これに先立って、図書委員の子どもたち対象の「お話会」を行った。図書委員さんが20数名と6名の生徒会役員の子どもたちが聞いてくれた。

中学生ともなると、感情を出したり、こちらの問いかけにも張り切って(よろこんで)答えてくれることは、かなり難しいと思われるが、彼らの表情をうかがうと、真剣に聴きいってくれたことが解った。少し時間をオーバーしたが、精一杯やらせていただいた。

<中学生のお話会>
『やさいのおなか』
『ヨセフのだいじなコート』
お話「木のまたアンティ」
お話「ひよこのかずはかぞえるな」

絵本も物語も原文にあたって、違和感を感じるところは、語りやすいように直した。『ヨセフのだいじなコート』は最後の部分が、すとんと心に落ちなかったので、原文を参考に直した。また、「木のまたアンティ」は、『かぎのない箱』所収の「アンチの運命」を軸に、「木のまたアンティ」(『子どもに語る北欧の昔話』)とTales from a Finnish Tupaを参考に、語るためにテキストを整え、若干短くした。語り巧者であればスパッと短くしてしまうであろうところも、うるさくない描写の部分はお話しの雰囲気を保持するために意識的に残した。これは、語り手も聴き手も初心者だからだ。

『かぎのない箱』は楽しいお話が沢山入っているが、「アンチの運命」は、なかでも私が気に入っている作品である。しかし、予定調和のきれいさが、中学生にはどうだったのかというのが反省点である。

「木のまたアンティ」を語るために『カレワラ』をはじめとする、北欧関連の書物を何冊か手にしたが、岩波少年文庫版の『カレワラ物語:フィンランドの神々』の日本語がひどかった(私が子どもだったら読み通せなかっただろう。しかし、アマゾンのレビューでは、褒め言葉しかなかったのが解せない。レビュアーは相当頭がいいに違いない)。というわけで、「カレワラ」に関しては、「詩」にはなっていないが、キルスティ・マネキンが子どものために再話した『カレワラ物語:フィンランドの国民叙事詩』(荒巻和子訳/春風社)をおすすめする。少年文庫版は、岩波文庫版の完訳者が手がけているのであるが、専門家であるからといって、子どものためにきちんとした日本語が書けるかどうかという点については、また別の問題であるということがよく解った。

英語に比べて、北欧語人口が少ないのだろう、この『カレワラ』日本語訳をはじめとする北欧文学翻訳の日本語訳がいただけない。フィンランドではないが、青土社の『北欧神話物語』の文章はとてもひどく(原文は英語なのだが)、このような翻訳を出す編集者にも強い怒りを感じている。しかし、英語の翻訳とてすべてがすぐれているとはいえないだろうが(詩人のOH訳の絵本はひどい)、もし、英語翻訳の日本語が『北欧神話物語』や少年文庫版『カレワラ物語』レベルであったならば、多くの人からクレームがつくのではないかと思う。まあ、それだけ多くの人の目に触れ、批評されるということであるが。

コメントの投稿

非公開コメント

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

月別アーカイブ

最近のコメント

プロフィール

わしこ

  • Author:わしこ
  • 無断転載ご遠慮ください。
FC2カウンター
最近の記事
カテゴリー
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。