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推理小説に出てきた「ヤバイ」司書

相場英雄の『みちのく麺食い記者・宮沢賢一 奥会津三泣き因習の殺意』(小学館文庫)に、とんでもない公共図書館員が登場する。エンタテイメント小説にいちゃもんをつけるのも如何なものかとも思うのだが、細部に正確さやリアリティがあってこその「フィクション」であろう。

そこに登場する痩せた中年の女性司書は、主人公の宮沢賢一に郷土資料室(書庫)に案内し、目当ての資料の閲覧者を教えてしまうのである。

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司書は書物の表表紙についた整理番号を見た。
「この本を閲覧した人をデータベースで検索しましょう」
司書は棚の間から出ると、書庫の入り口近くの古いパソコンのキーボードに向かい、整理番号を打ちこんだ。(p152)
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このようにして、彼は殺人事件に関する重要な情報を手にするわけだが、これは、図書館人として禁忌行為である。さらに、この女性司書は(司書と書いているぐらいだから、専門職であるとの知識は作者にはあったのだろうが)、禁帯出の本まで貸し出してしまう。

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「この本、お借りできませんか?」
「書庫の本は原則貸出禁止です」
「そうですか……」
「でも、記者さんなら特別にお貸ししてもいいですよ。ただし、予備の本が一冊しか保管されておりませんので、丁寧に扱ってください」
 司書は素早く書籍をめくり、ページに抜けや破れがないかを確かめた、その後、頬を赤らめながら、本を宮沢に差し出した。(p154)
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この司書がなぜ頬を赤らめたのかというと、彼女はこのダンディな宮沢に参ってしまったからである。なんと、私情で、「原則貸出禁止」の本を貸してしまうのである。あーあ。

何かを判断するときには自分の限られた知識や情報の中でするしかないが、この図書館員像から自ずと作品の価値も知れる。宮沢賢一も浅見光彦の二番煎じのようだった。

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NoTitle

突っ込みどころ満載な小説ですね。とんでもない図書館員ですが、氷山の一角のように本当はいるのかも。イケメンやダンディにグラッとこないよう気をつけます。

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