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物語納めと物語初め

新しい年の訪れを言祝ぎ、みな様のご健康といっそうのご活躍をお祈り申し上げます。

2009年の「物語納め」は、富安陽子の『クヌギ林のザワザワ荘』(あかね書房/1990年)であった。まさに読み納めにふさわしい、しみじみとよろこびを感じる事ができた作品だった。一つ残念なのは、主人公の科学者であり豆腐職人の矢鳴先生の挿絵が、私のイメジと違うのである(挿絵は安永真紀)。表紙にはザワザワ荘の前で、矢鳴先生とアズキトギ、水の精がワインを飲んでいる場面が描かれているが、その先生の姿はとても豪放磊落な感じを受ける。しかし、私の中での矢鳴先生は、もう少し線が細くて、浮世離れしている感じなのだ。

そして、「物語初め」は、コルネーリア・フンケの『どろぼうの神様』(WAVE出版/2002年)であった。ネタ晴らしになってしまうので詳しくは触れられないが、後半部分の魔法的な「不思議」を発端にして始まる結末に若干不満が残ったが、楽しい物語である。描写過多によるもたつき感は相変わらずだったが、これは彼女の特徴的なスタイルであろう。運河が張りめぐらされたヴェネツィアの町や「有翼のライオン像」に烈しくあこがれをかきたてられた。矢島翠の『ヴェネツィア暮らし』(平凡社)を読んでいると、バルバロッサや彼の持つ骨董店などが実際にあるのではないかという気すら起る。この作品は、リアリズムの要素とファンタジーの要素を合わせもつドイツのメルヒェンの現代版である。

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