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いまはやりの純愛小説だけど、、、

本を買い、本を読む。そして、その「作品」について考え、語る。ときには、文章に書く。これが私の仕事の大部分だ。したがって、自分の楽しみのための本は「うーーん」と考えて買う。でも、この人の新刊だけは無条件に買う、いや、作品が出るのを心待ちにしているという作家が何人かいる。帚木蓬生(ははきぎほうせい)がその一人である。『千日紅の恋人』(新潮社)を読んだ(新刊が出たのをチェックして買ってきてくれたのは夫。ありがと♥)。

タイトルから察せられるように、「純愛小説」だ。舞台は純愛などにはほど遠いと思わせる、築二十数年の古びたアパート(もちろん、現実には「純愛」はどこにだって存在するのだけれど)。アパート「扇荘」の家主(女性、38歳)とそこに引っ越してきたばかりのスーパー・マーケットに勤める青年(20代後半)。

質素に、つつましく、気ままに、そしてしたたかに暮らす店子たちに右往左往しながら、「扇荘」を管理している時子の新しい借家人としてやって来た「有馬さん」は、さわやかに、まっすぐに時子を魅了する。けれど、時子は、彼に心ひかれながらも、老いを迎えた母を含めた自分のこれからのことを考えると、彼との出会いは「シャクソク」(ともに歩むのではなく、すれちがいの出会いを象徴する、帚木が想像し、創造した動物?)であると、あきらめる。

美しい魂の出会いが、何のてらいもなく心に響いてきた。私は、さもしく品性に欠ける人間を嫌悪するが、帚木の作品に出てくる登場人物は、品格をそなえ、自分を律することができる美しい人が多い。「冬ソナ」(見たことないけど)よりずっとずっとよいと思うな。彼の純愛小説では『空夜』もおすすめ。

ところで「純愛」という言葉、最近使われすぎて手あかが付いてしまった。何かよい言葉はないかしら。

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