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学校司書の仕事は…

あるブログで、朝暘第一小学校の元学校司書である五十嵐さんの活動に対する批判的な書きこみを読んだ。彼女の不読児童にたいする働きかけは「司書の仕事ではない」というものである。また、彼女の活動については、「辛口某児童評論家Aさん」も私的なおしゃべりのなかで同様なことをおっしゃっていたということだ(「Aさん」て、K子のことか)。

というわけで、『夢を追い続けた学校司書の四十年』(五十嵐絹子/国土社)から「不読児対策の実践レポート」の部分を再読した。確かに、五十嵐さんの取り組みは、一般論で議論できるものではないし、違和感を感じる人もいるだろうとは推測できる。しかし、再読してみて、この「児童評論家」のAさんにも(「児童評論家」って何だ?)、また件のブログを書いたり、コメントをつけている方にもちょっとがっかりした。彼らは、仕事として学校図書館に関わっているように思われたが、「学校図書館の役割をきちんと理解しているのだろうか?」という疑問を持ったのである。また、学校経営の中枢に「図書館」をすえる朝暘一小の教育の実践の本質的なことを理解しているのだろうかという思いももった。

「学校司書」は公共図書館の司書ではない。学校図書館の仕事は、「読書」と「学習」の両輪の車を動かすことが求められる。したがって、学校司書に求められるのは、楽しみのための読書の提供だけでなく、学習支援を含めた視点からの読書指導も同様に求められるのだ。したがって、五十嵐さんが「不読児童対策」に頭を悩ませたり、あるいは、一人一人の子どもにかなり踏みこんでゆくのは当然のことだと思う。といっても、これは「学校図書館を学校経営の中枢に据える」という朝暘一小の教育方針があるからこそ可能にもなるのである。

最近多くの学校で学校司書や司書教諭が任命(?)されているが、ほとんどの場合、兼任だったり、事務職的な扱いであると聞く。残念なことではある。そういった雇用形態の学校司書では、学習指導にまで深く関わり、一人一人の子どもと関係をとり結ぶ、いわば教師的な役割を果たすことは難しい。いや、司書教諭が配置されていなかった頃の学校司書は、学校司書であっても、五十嵐さんようなはたらきを求められたであろうことは、想像に難くない。

公共図書館の司書は、子どもであっても、彼らの人格を尊重し、個人情報を重視するから、最近では、司書自ら声かけをすることが少なくなっていると聞く。しかし、学校司書は、学校における子どもの生活の一部として、彼らの読書生活を保証しなくてはいけないのである。時には、児童、生徒の学校生活を豊かで実り多いものとするために、彼らの「私的生活」にまで踏みこんでゆかなくてはいけないだろう。同じ「司書」であるのに、学校司書と公共図書館の司書は、アプローチや関わり方がまったく違うのだ。

学校現場に携わる司書は、自分の役割を正確に認識して、ご自身の力を遺憾なく発揮していただきたいし、また、学校関係者や学校経営者も、学校図書館と学校司書の重要性を認識して、正規採用の学校司書、兼任ではない司書教諭の採用に最大限の努力を払っていただきたいと思うばかりである。

「読み聞かせ」や「語り」が得意なだけでは、学校司書としては「片手おち」であろう。

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NoTitle

 先生こんにちは
 「最近では、司書自ら声かけをすることが少なくなっている」というのは初めて耳にします。ちょっとショックかも。私は週に2度ばかりパートの形で小学校2校に学校司書として働いていますが、常に心がけているのは子どもたちとの会話です。コミュニケーション下手の子どもが増えているので、親と担任以外の大人として少しでも接触できたらと思うからです。
 子どもたちが本を探す時間には、他の作業を止めて書架整理をすると、子どもたちからも声がかかります。居なければ居ないで済むけれど、聞く人がいたらどんどん聞きたいことがあるようです。(でも内気な子は自分からは聞きませんが)
 学校では本の扱い方、戻し方、椅子の入れ方、休み時間には暴れている子達への注意(ひどいときにはつまみ出す時も…)など、読書以前の躾も仕事になるので、おっしゃる通り、公共図書館の司書とは関わり方が全く異なると思います。
 でも就業形態からいってどっちつかずで、学校司書とは名ばかり。常に最低限の作業をこなすが精一杯で限界を感じています。正規採用がある市町村が羨ましい限りです。(といっても若くないので正規採用は見込めませんが) 五十嵐さんの本は地域の図書館にはないのでまだ読んでいませんが、ぜひ手に入れ読んでみたいと思います。

学校図書館

先日、授業で『恋空』を学校図書館におくか? という疑問から出発して、学校図書館と「図書館の自由」について問題提起をしました。大切で難しい問題です。

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