2007.04/03 [Tue]
お得な科目?
E=ラーニング大学の学生が、たびたび私の科目(一単位科目)を称して「お得な科目」というのを耳にしてきた。おそらくその意味は、「一単位の資格科目で授業料も安いけれど、レポートの添削など(しつこいぐらいに)丁寧で、学ぶところがあった」という気持ちを現代的に表現しているのだろうと、善意に受けとめてきた。しかし、違和感をもっていたのも事実である。「得をする」のが学生ならば、どこかで誰かが「損をしている」ということが含蓄されている。損をしているのは、教えている私? ただし、私は「損をしている」という感覚はもったこともないし、一単位だから「この程度でいい」と、教えている科目に線を引いたこともない。なんだかずっと引っかかっていたのが、『下流志向』(内田樹/講談社)、『オレ様化する子どもたち』(諏訪哲二/中公新書)を読んで、どうやらなぜなのかが解ってきた。
そこには、授業を「等価交換」だと考えている人種がいるらしいということである。だから、「一単位」でこんなにつらい目にあうのはあわないと考えた受講生は、とりあえず教師に質問する。「○○作品の××と××の解釈について教えてください」と。当然私は、「そこを考えることこそ自分の学習の出発点であり、さらに作品を読みこんで、自分の解釈を見つけることが、レポートになるのです」とお答えする。すると、彼(ほとんどの場合「彼」である)は、「××××!」とキレるのである。もちろんこのような学生は、ごく少数なのであるが、私にしたら「新種」と思われるこのような学生が、学校の掲示板などをかき回したなどと聞くと、心が痛むのである。
今回は、たくさんの元受講生がフォローしてくれたのだけれども、それも、彼には気に入らなかったらしい。そんなとき出てきたのが「お得な科目」という言葉なのだと思う。つまり、この言葉を発している本人も、心のどこかでは違和感をもっていたに違いないと思うからである。損だの得だの考えていたら、勉強なんてできないし、学ぶことが「損」だと解っていたら誰もわざわざ時間とお金を使って勉強しないだろう。しかし、授業も「等価交換」であると考えている学生には、効果的な言葉だと考えて出てきた言葉に違いない。
また、学ぶ前から「学ぶ意義」や「何を学ぶのか」が解っているのならば、畢竟、学校教育などいらないという議論も出てくるだろう。くだんの学生は「文科省のガイドラインとは違う」と感想を書いてきたが、そこまでよくわかっていて、この大学を選んだのは間違いでしたね、というしかない。
「自分の解釈コード」で作品を読み解き、その過程をレポートに書くという課題は、「楽勝授業」からほど遠いが、その作業で培ったものは必ずあると確信している。だから、私もがんばれるのである。この私の思いや姿勢がどこからか崩れて、「一単位だからこんなもんでいいや」と考えてしまうときがくるのだろうか。
諏訪さんは、両親の子どもへの「愛」と同じように、「教育は贈与である」と書いていらした。
そこには、授業を「等価交換」だと考えている人種がいるらしいということである。だから、「一単位」でこんなにつらい目にあうのはあわないと考えた受講生は、とりあえず教師に質問する。「○○作品の××と××の解釈について教えてください」と。当然私は、「そこを考えることこそ自分の学習の出発点であり、さらに作品を読みこんで、自分の解釈を見つけることが、レポートになるのです」とお答えする。すると、彼(ほとんどの場合「彼」である)は、「××××!」とキレるのである。もちろんこのような学生は、ごく少数なのであるが、私にしたら「新種」と思われるこのような学生が、学校の掲示板などをかき回したなどと聞くと、心が痛むのである。
今回は、たくさんの元受講生がフォローしてくれたのだけれども、それも、彼には気に入らなかったらしい。そんなとき出てきたのが「お得な科目」という言葉なのだと思う。つまり、この言葉を発している本人も、心のどこかでは違和感をもっていたに違いないと思うからである。損だの得だの考えていたら、勉強なんてできないし、学ぶことが「損」だと解っていたら誰もわざわざ時間とお金を使って勉強しないだろう。しかし、授業も「等価交換」であると考えている学生には、効果的な言葉だと考えて出てきた言葉に違いない。
また、学ぶ前から「学ぶ意義」や「何を学ぶのか」が解っているのならば、畢竟、学校教育などいらないという議論も出てくるだろう。くだんの学生は「文科省のガイドラインとは違う」と感想を書いてきたが、そこまでよくわかっていて、この大学を選んだのは間違いでしたね、というしかない。
「自分の解釈コード」で作品を読み解き、その過程をレポートに書くという課題は、「楽勝授業」からほど遠いが、その作業で培ったものは必ずあると確信している。だから、私もがんばれるのである。この私の思いや姿勢がどこからか崩れて、「一単位だからこんなもんでいいや」と考えてしまうときがくるのだろうか。
諏訪さんは、両親の子どもへの「愛」と同じように、「教育は贈与である」と書いていらした。

NoTitle
「お得な科目」と表現してしまったのは私なので申し訳ないです。ただ、うちの馬鹿息子のように、親が払ってくれる授業料(去年は2つも単位落としてるし)と、私が汗水流して働いて、懐具合を調整しながら1単位を選択するのとは、単位の重みが違うんです。テキスト2単位で12600円、スクーリングだと1教科2単位25000円です。半年必死に苦労してレポート書くより、これだけのお金で旅行でもした方が楽しいじゃないと、そんな年頃です。黙って我慢して仕事してたら、もっと楽な生活です。でもあえて大学で勉強する事をえらんだんです。その中で、こんなにも真剣にレポートの添削をしてくださった先生との出会いは感動でした。25000円かけてとった他の授業より「なんてお得なんでしょう!」と単純に思ったわけです。おまけに成績良くなかった私でも、オフ会も勝手に開いて、先生と直接お話できるようになって、お友達も増えて、勉強になって・・・いい事づくしでしょ?
表現方法がへたですね、ごめんなさいm−−m
9日の初回スク、もぐりこみますのでよろしくお願いします。