松谷みよ子『つつじのむすめ』を読みなおす
松谷みよ子さんの『つつじのむすめ』(あかね書房/1974年初版)は、山を5つ越したさきの祭りに招かれた娘が、若者と出会い、恋におちるところから始まる。祭りで出会った若者のことを忘れることができなくなった娘は、ある晩、山を越えて若者に会いに行くことを思いつく。それからというもの、娘は毎晩山を越えて若者のもとに出かけてゆく。出かける前に娘は、両手に一握りずつ米を持つ。山を越えるうちにその米はつきたての餅と...
図書館と図書館員(2)
つっこみどころは満載でも、しかし、いくつかの大事な情報はある。アメリカでは図書館員のほとんどは、白人女性として描かれていて、マイノリティや男性は少ないこと。また、図書館員のイメジは、世話好きで親切、つねに利用者の役に立ちたいと思っている人として書かれている。イメジであるから、現実とのギャップはあるかもしれないだろうが。笑ってしまうのは、このようによいイメジで図書館員が書かれるのは、「本」を買うのは...
図書館と図書館員(1)
E=ラーニング大学では、今年度から「スクーリング」形式の授業も担当している。全7回(一単位)のうちすでに2回を終了したが、この準備がなかなかたいへんなのである。テキストはあるものの、授業は、テキストを読んだことを前提に構築するので、アイディアをひねり出し、文献を読み、整理し、原稿をつくり、といったことに思いのほか時間がかかっている。基本的には、リアル大学の講義の授業と同じなのであるが、インターネット...
また、また『くまのオルソン』
「わしこの英語塾」こと、「英語で民話を語る会」では、6月の「英国ストーリーテリングの旅」を控え、準備にも熱が入ってきた。昨日は、メンバーお二人の課外レッスンということで、「絵姿女房」「指を喰う娘」の英文作りにいそしみ、いちおうの完成を見た。しかし、覚えているのは、楽しいおしゃべりとレッスン後の××でしたね。う・ふ・ふ。『たんげくん』も読んでもらって、とても幸せでした。ここでも私は『くまのオルソン』を...
『くまのオルソン』再び
とうとうリアル大学の授業も始まった。今年も、英文科の基礎的な科目である少人数の演習形式の授業を二コマ(一年生、二年生)担当する。学生の英語力のなさを嘆く声も大きく、一年生は、専門性の重視というより、語学力アップをめざすことになっている。というわけで、今年は「英語を英語のままで読めるようになろう」というのを目標に、比較的やさしい物語の多読を予定している。英文の読み方を説明し、テキストを少し読んだあと...
『Kim』読書会
月に一回、細々とやっているKim読書会。2月は風邪のために休会だったので、二ヶ月ぶりだ。なかなか進まないのでうんざりしてしまうことがあるが、それでも、第5章までやってきた。まさに千里の道も一歩から、という気持ちになる。ここでようやく、1/3だ。神宮輝夫先生は、「キップリングは小説家・詩人として一時期栄光につつまれ、その後帝国主義者として急速に人気をおとしたが、子どもの文学には不滅の金字塔をうちたてた」...
お得な科目?
E=ラーニング大学の学生が、たびたび私の科目(一単位科目)を称して「お得な科目」というのを耳にしてきた。おそらくその意味は、「一単位の資格科目で授業料も安いけれど、レポートの添削など(しつこいぐらいに)丁寧で、学ぶところがあった」という気持ちを現代的に表現しているのだろうと、善意に受けとめてきた。しかし、違和感をもっていたのも事実である。「得をする」のが学生ならば、どこかで誰かが「損をしている」とい...
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