「もう一回読んで!」
先日の読み聞かせは3年生のクラスに入ったのだが、いつも通り『うえきばちです』を最初にわかちあった。子どもたちの反応もよく、読み終わったとたん、「もう一回読んで!」と男の子から声がかかった。初めての経験だったので、うれしかった。「もう一回」読みたいのは山々なんだが、時間もないので、残念ながら彼の希望は叶えられなかった。そして、次には『これはのみのぴこ』を取り出した。子どもたちののりもよく、「これはの...
- 2008.06.15
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ディズニー絵本
春学期の授業も峠を越えて、半分消化するところまでいたった。すると、もう試験(レポート)の内容を考えなくてはいけない。ゼミ、基礎演習は通年科目なので、春学期は「英米児童文学」だけとなる。一昨年までは、「いちばん読みたい絵本をいちばん読みたい人とわかちあった体験記」が春学期のレポートであった。なかなかおもしろいものが出てきていたのであるが、ここ数年、学生の文章力が落ちて、100人ものレポートを読み、評価...
『歯いしゃのチュー先生』を読み合う
学校行事のために、2回ほどお休みだった「読み聞かせ」ボランティアに久しぶりに出かけた。今回の担当は5年生である。入る学年やクラスがいつも違うと、同じ絵本を使い回すことができるという利点はあるが、子どもたちとじっくりつきあうことができないのが残念だ。長期的ビジョンを持っての計画が立てづらいのである。さて、昨日は教室に行くと、まだ準備ができていなかったので(なんとこのクラスは「読み聞かせ」が終わると田...
声に出して絵本を読むとき
E=ラーニング大学での授業(メディアスクーリングと呼ばれるpcを使って配信する授業。もちろんリアル学生も受講できる)後の反省会(軽く飲みながらの食事+おしゃべり)の時、私が何回か『うえきばちです』を子どもたちに読んでいる事を知っている受講生のひとりから、「どうよんだらいいのか」という質問が出た。もちろん、どんなものでもテクスト通り読まなくてはいけないのは原則である。しかし、場合によっては、若干修正を加...
『子どもへのまなざし』評
先日話題にした、『子どもへのまなざし』について、HNぱたぽんさんから以下のようなコメントを頂きました。大切なエッセンスをおっしゃっているので、ここでご紹介したいと思います。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・『子どもへのまなざし』も『続子どもへのまなざし』も子育て中の親の必読書です。...
- 2008.03.13
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異界で食べ物を口にすること
以前この日記に、『めっきらもっきらどおんどん』(長谷川摂子作/ふりやなな画)のかんた君が、異界に行って「よもつへぐい」をしたのに、こちら側の世界に帰って来られたことに関して、物語のルールに反するのではと疑問を呈したことがある。もちろん、帰ってこられなきゃ困るのだけれど。ところが、絵本を見ていて一つ気になることをみつけた。かんた君と3びきの物の怪(もんもんびゃっこ、しっかかもっかか、おたからまんちん...
ちいさなかがくのとも『おでこにピツッ』
三宮麻由子さんの『おでこにピツッ』がステキだ。風の向きが変り、男の子の「おでこにピツッ」と雨粒があたって降りはじめたにわか雨(夕立かな?)がやむまで、その間の雨の音を絵本にしたものである。雨がやんだあとにできた水たまりには雀が遊び、空には夕焼けが広がって、雨のあとの「におい」まで感じられる。この絵本は、2006年6月に「ちいさなかがくのとも」の一冊として出版されている。絵は斉藤俊行さん。降りはじめは、...
絵本マラソン
秋学期、第1回目授業(「英米児童文学」)恒例の「絵本マラソン」で学生に紹介した絵本を記録しておく。「お話会」や「授業」で使用する絵本や物語の「著作権」について、関係者のお話を聞いたり、学習したりしていると、「絵本マラソン」のような授業が有効なのか、あるいは、著作権の侵害には当たらないのかと、今までは考えずにいた事が気になって仕方がない。また、翻訳権は、「誤訳を含めての権利」であることを今さらながら...
『The Funny Little Woman』を読む
The Funny Little Womanは、日本の昔話(「魔法のしゃもじ」系のお話)に題材をとったハーン(小泉八雲)の再話をもとにして作られた絵本である。表紙は、巨大な灯籠のような建物に「笑うおばさんが」立っているのだが、このおばさんよく見ると、頭に「かんざし」をさしている。しかし、このかんざし、どう見ても「箸」にしか見えないのである。また、お地蔵さん、鬼、家の描き方など、「異界」が表現されていることを前提にしても...
『シナの五にんきょうだい』を公共図書館で読み聞かせ!
いろいろと議論のある『シナの五にんきょうだい』(瑞雲社)を、横浜市の公共図書館が「読み聞かせ」に使っていたことを知った(この絵本を読み聞かせに使ったのは、ボランティア団体だと思われる)。『シナの五にんきょうだい』は、もともと福音館書店から出されていたのものだが、『ちびくろさんぼ』絶版騒動のころと時を同じくして、絶版になっていたものだ。きちんと議論をしないで、「臭いものに蓋」的に絶版にしてしまうこと...
『ピッツアぼうや』を読む
ここ一週間で二回、学生を対象に『ピッツアぼうや』を読んだ。一回は、女子学生がそのほとんどをしめる「英米児童文学」の授業で、そしてもう一回は、ほとんどが男子学生の「英語」の授業で。「英米児童文学」では笑いも起こり、かなり好意的に受けとめられたようだ。レスポンスシートには、「子どもが生まれたら、読んであげたい」「自分でも手に入れたい」「テキストで知って、実際に読んでみたかった」なんて楽しんだことがわか...
『バスラの図書館員』を読む。あれれ?
「葦岸堂之日々是日々」というブログの主宰者である「葦岸堂」さんより、『バスラの図書館員』の翻訳には問題がありそうだということをうかがっていた。気になっていたのだが、図書館にゆく暇もなく、とうとうアマゾンからしぶしぶ取り寄せた。原書は出版後すぐに入手していたし、「出版を前提」に訳も完成させていたので、じつは日本語訳は必要なかったのである。なんと日本語版は、原書より一回りも小さいのである。この絵本は、...
続『ピーターラビットのおはなし』の翻訳
『読売新聞』の件の記事が、ネット上では「マグレガー」に訂正されていることを鈴木宏枝さんに教えていただいた。ありがとうございます。できれば、『日本農業雑誌』に連載された「悪戯な小兎」の全文を読みたいと思うので、何とか方法を考えている。なんとかならないかしら。ところで、『日本農業雑誌』を発行していたのは、津田梅子の父上である津田仙であることを、教えていただいた。昨日、リアル大学で「『朝×新聞』の記者っ...
『ピーターラビットのおはなし』の翻訳
『ピーターラビットのおはなし』の日本語初訳の年が修正された。今までは、大正7年に出版されたもの(雑誌『子供之友』、1918年)が本邦初訳であるとされていたのだが、さらに早く、明治39(1906)年11月に、『日本農業雑誌』に「お伽小説 悪戯な小兎」(6ページ分)として掲載されていたことが、河野芳英氏らの調査の結果、解ったそうである(『読売新聞』5月9日夕刊に掲載された記事から)。日本語訳は、なんと原書出版の4...
また、また『くまのオルソン』
「わしこの英語塾」こと、「英語で民話を語る会」では、6月の「英国ストーリーテリングの旅」を控え、準備にも熱が入ってきた。昨日は、メンバーお二人の課外レッスンということで、「絵姿女房」「指を喰う娘」の英文作りにいそしみ、いちおうの完成を見た。しかし、覚えているのは、楽しいおしゃべりとレッスン後の××でしたね。う・ふ・ふ。『たんげくん』も読んでもらって、とても幸せでした。ここでも私は『くまのオルソン』を...
『くまのオルソン』再び
とうとうリアル大学の授業も始まった。今年も、英文科の基礎的な科目である少人数の演習形式の授業を二コマ(一年生、二年生)担当する。学生の英語力のなさを嘆く声も大きく、一年生は、専門性の重視というより、語学力アップをめざすことになっている。というわけで、今年は「英語を英語のままで読めるようになろう」というのを目標に、比較的やさしい物語の多読を予定している。英文の読み方を説明し、テキストを少し読んだあと...
祝 『みんなおなじ でも みんなちがう』
このブログでも、何回か触れていると思うが、「かがくのとも」の一冊として2002年に出版された、『みんなおなじ でも みんなちがう』が「かがくのとも傑作集」として単行本化された。この絵本は、必ず授業でも紹介する「定番」の絵本なのだが、なんといってもペーパーバックだったので、その扱いには神経を使っていた。ブッカーをかけて保護する一方で、他の本と紛れてしまわないように「別置」扱いにもしていたのである。ご丁寧...
メアリーさんのやさしさとプロ意識
初めて読んだときからとても気に入り、かねがねどこかで紹介したいと思っていた絵本『メアリー・スミス』(アンドレア・ユーレン作/千葉茂樹訳/光村教育図書)をようやく学生に紹介することができた。メアリーさんは「ノッカーアップ」(knocker-up)だ。朝早く起きて、人を起こしに行くのがメアリーさんの仕事である。ほそながいチューブに乾いた豆をつめて、窓めがけて「ぷっ」と一吹きする。豆が窓にあたる音で人が起きるとい...
絵本マラソン
毎年、秋学期の最初の授業は「絵本マラソン」と称して、私の声と体力が続く限り絵本を読みまくることにしている。しかし、私が絵本を運ぶ体力にも限界があり、読みたいと思った本をすべて持ってゆくことはできなかった(最近は電車で出勤)。しかも、ここ数日尋常でない肩こりに苦しめられているのである。あまりに辛くて、椅子の背や柱の角のところで肩をぐりぐり押さえていたくらいだ。「何でもかんでもござれ!」とばかりに、脈...
『すてきな三にんぐみ』
7限の授業では、『すてきな三にんぐみ』(トミー・ウンゲラー/偕成社)と『セーターになりたかった毛糸玉』(津田直美/ブロンズ新社)をわかちあった。両作品とも、読んでくれた学生さんの幼い頃の思い出の本だそうだ。『すてきな三にんぐみ』の方は、友だちの家にあった本で、最初はこわくて、読みきるのにはとても時間がかかったらしい。残念なことに、私がこの絵本と出会ったのはおとなになってからで、「こわさ」を実感でき...
子どもと絵本を楽しむ
悲しいかな、身近に幼い子どもがいないので、いつもいつも子どもたちと絵本を楽しむことができない。でも、たまにチャンスに恵まれることもある。昨日のお稽古は、Aさんが特別参加(ありがとう!)。私は、ポワントが足に合わず、お稽古は「?」だったが、Aさんが連れてきたお子さんと絵本を読むというチャンスに恵まれた。お子さん(Eちゃん)が幼稚園からもらってきた「こどものとも」の最新号『わたしのかさはそらのいろ』だ。E...
I Spy絵本
I Spy Year-Round Challenger: A Book of Picture Riddles を楽しんでいる。この絵本は『ウォーリーをさがせ』(フレーベル館)『にたものランド』(徳間書店)系の「探して楽しむ絵本」である。オモチャや木の実、石ころなど小さなものが丁寧にレイアウトされた写真ページ(PP8-9:一月の章)から、指定されたものを探す。しかし、一行目からすでにつまずいてしまっているのがちょっと悲しい。I spy three walnuts, four almonds,...
『めっきらもっきらどおんどん』
連休明けの木曜7限は、予定通り学生自身が絵本の場を作ることをめざす「絵本のわかちあい」を中心にした授業スタイルにシフトした。今回は、学生主導授業の一回目のため、昨年から引きつづく「もぐり」の学生のうち2人にお願いした。30人収容のゼミ室(机がロの字型に配置されている)の真ん中に、聴き手はリラックスして車座になり、読み手は、椅子に座って絵本を読むのである。トップバッターのNさんが選んだ本は『14ひきのせん...
絵本を読んで育つ
学生たちの話を聞いたり、授業のレスポンスカードから察すると、どうやら、『かいじゅうたちのいるところ』 『ぐりとぐら』 『三びきのやぎのがらがらどん』 『はらべこあおむし』などの絵本たちが、彼らの幼い頃の定番絵本になっていたことが実感できる。つまり、1990年前後に、これらの作品が、ようやく絵本の古典的定番として定着したのではないかと推測されるのである。きちんと統計を取っているわけではないし、私がつきあ...
これは「読みあい」かな?
G 大学の授業もそろそろ大詰めを迎えるのだが(2月9日終了)、やりたいことが多すぎてなかなか着地点が見つからず、困ったもんだ。2月2日は、テキストに書いてあることは、「読んでおいてね」とお願いして、「発見の本」(普通は「科学の本」とか「ノンフィクション」と言われている分野)とは何かを『みんなおなじみんなちがう』(福音館書店/かがくのとも)を読んで考えた。絵本の表紙には、大小さまざまな模様のアサリが並んで...
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